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15R 対抗戦前夜時々中谷さんはすごい真理を言ってくる。何も考えてないようでやっぱり中谷さんはすごい人だな。「愛ちゃんは私から見たら羨ましいほどの体をもってるけど、スポーツの経験がない事がコンプレックスだったでしょ? だから自分は勝てないんだって殻に閉じこもってた事もあるじゃない。むかしコーナーポストから場外に飛び降りて度胸をつけろって言った事があるでしょ。やっぱり心は大事なんだよね」 ごめんなさい、今では殻には閉じこもってはいない(つもりだ)けど、ポストからは未だに飛び降りれません……。 「でも、いったん飛び降りる度胸さえ付いたら空中殺法だってお手の物だよね。飛び技は小柄で軽量級、私みたいなレスラーの専売特許的な部分があるけど、愛ちゃんの体で飛び込まれたら圧殺されるよ、まさに必殺技」 勝手にどんどん話題を膨らませている中谷さんだけど、NJWPでは、前座レスラーは派手な大技は禁止だから、現時点では全く無意味だったりする。どうでもいいけど中谷さんの言い方、なんか私、太ってるみたいじゃない? 確かに数字の上では体重はかなりあるほうだけど、筋肉の重さなんだから見た目にはそんなに太ってない、むしろ標準体型だと私は思うぞ? しかも私の筋肉は固くなく柔軟で、まさに格闘技に最も向いた筋肉(社長談)だから、足を頭上高く上げてのカカト落としだってお手の物、ブリッジしたら反り返った頭が足に届くくらい、橋を作るというより円を作っちゃうくらい体は柔らかいんだ。ブリッジしたら頭のてっぺんで体を支えてる先輩レスラーもいるっていうのに、私なんて更に反り返って、入門した時点でおデコを通り越して鼻がマットに付くくらいだったし、今じゃアゴが付くくらいなんだ。もちろん、そのブリッジしたお腹の上に人が乗って揺さぶっても崩れるどころか微動だにしない。その私のブリッジに目をつけて、沙希さんがジャーマンスープレックスを私に伝授したのも当然といえば当然かもね、 |
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