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9R デビュー戦ィテ」ギリシャじゃなくてローマ……。そうだったのか。思わず自分のおバカなところを見せてしまった……。 私が美人なのかどうかはよく解らないけど、せっかく決めてくれたんだから断る理由なんてないかな。 「じゃあ、それでいいです」 「それでいい、なんてつれない返事だなぁ」 「あ、すみません、それがいいです、それにしてください、お願いします!」 「よろしい」 合宿所の個室で一人でくつろいでいた時に、いきなりドアが開け放たれた。 「センパ〜イ!」 晶ちゃんだ。ったくもう、いつもドアをノックしないで入るんだから。中谷さんだって私の部屋に入るときはノックするのに。……返事を待たずに開けるけど……。 「はいはい、なんなの?」 晶ちゃんは両手をブンブン振りながら喋りたくてうずうずしているという感じで 「中谷さんがぁ、毎日深夜にオトコと密会してるって知ってますかぁ? マズイですよねぇ、三禁(酒・煙草・男を禁止する、NJWPの規則。前座の若手のみに適用)があるっていうのにぃ」 え゛……? 「そ・それってホント!?」 「ホントですよぉ。もう毎晩くんずほぐれつスゴイことやってるらしいですよぉ」 「わ・わかった……。いい? このこと誰にも言っては……」 |
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