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第十章

「じゃあ、飲み会仲間には?」
 崇広の質問に
「決着がつくまでは伏せたかっただけだから、もういいよ。付き合ってることについては全面解禁するよ」
 と星来が答えた。
「じゃあ、次からは二人は隣り合わせだな」
 と言う崇広の言葉に
「席順は今までどおりでいい」
 と声を揃えて答える二人。
「まあ、とにかくこれでめでたしめでたし、ね。ミノル、星来ちゃん、本当におめでとう」
 直子が得意の悪戯っぽい笑顔ではなく、心から優しい笑顔で言う。
「ありがとう」
「お前には世話になったな」
 そこに、何かを思い出したように恵が
「キス、キス! 誓いのキスやってやぁ!」
 と大声を上げる。すかさず崇広が
「おいおい、これは結婚式じゃないんだぞ」
 と突っ込みを入れた。


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