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第十章

「う・うるさいな! 変な事言うと失神どころじゃすまないよ!」
 と空手の構えを取るが
「おい、普通に体動かすのはともかく、今はそれはやめろって。暴れたのが原因で流れてしまったらどうするんだよ」
 とミノルに言われて、チッと舌打ちして「卑怯者」と呟いた。
「まあ、どっちにしても、今、この時を持ってゲームは終了! 裁定は……ドローでいいな? お前の場合も怪しそうだから」
 星来は「まいったね」とでも言うような顔で笑った。
「もう、引き分けでも私の負けでもどうでもいいよ……」


「……で、子供をどうするか、私に決定権があるって訳だよな?」
「ああ」
「じゃあ……」
 星来はここでコホンと咳払いをして
「ミノル被告に判決を言い渡す。原告、星来の訴えを全面に認め、被告に全てを決めさせる事とする」
 と言った。それに対してミノルは
「じゃあ、産め」
 と即答した。
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