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第七章

 星来は完全に吐き終わると、顔をあげた。
「よしッ! 決めたッ! 回数が少ないって言うのなら、今夜は夜が明けるまでやってやってやりまくってやる! それで本当に妊娠しても構うもんかッ!」
「ちょっと、そんな事大きな声で宣言せんでも……。それより、私の家から店に電話するって言うんは……」
「心配するなッ! 任せんかいってんだッ! 電話したらまっすぐあいつの家に押しかけて、それで夜が明けるまでやってやってやりまくりだッ!」
「せ……星来ちゃんが……虎になった……」


「……はい、ええ。今セーラちゃんの家なんですけど、鍵がかかってなかったので上がって見たら布団の中でウンウン唸ってて。熱計ってみたら四十度近い高熱で。とても起き上がって店に休みの電話する事の出来る状態じゃないです。はい。明日、昼の間に彼女を病院に連れて行って、それから出勤します。あ、セーラちゃんですか? 今は少し落ち着いたみたいで眠っています。はい、解りました。それではお疲れ様です」
 飲み会が終わった後で、星来は恵の家から店に電話をした。
「わざわざウチに来んでも星来ちゃんの携帯で掛けたら良かったんちゃう?」
 恵が首を傾げつつ星来に聞く。しかし星来は恵の眼前に人差し指を突き出すと「チ、チ、チ」と、その人差し指を左右に振った。
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