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第六章とミノルと星来。「いや〜、マジで仲いい。妬けるね〜」 と直子。 その時、どこからか音楽(携帯の着信音)が聞こえる。それに気付いた恵が自分のバッグに手を突っ込む。恵の携帯からそれは鳴っていた。 「あ、あいつやな」 恵はミノルら三人に「ちょっとごめん」と言いながらキッチンの方に移動した。 「どうしたん? え? いまから遊びに? アカン。いま友達とおるねん。え? ああ、ここはK市のO町やけど。え? 来る? ちょっと待って」 恵は部屋の三人に 「私の彼氏が来るとか言うてんねんけど」 と声をかける。 「どうぞ」 「いらっしゃい」 ミノルが答える前に星来と直子は即答した。ミノルは二人に文句を言おうとするが、その口を星来と直子は押さえつける。 「ほな、来たら? えっと、S線のO駅の北口から出て……」 電話の相手(彼氏)にミノルのアパートの場所を説明する恵。 |
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