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第六章

 ミノルの仕事がたまたま休みだったある日、星来の家に遊びに来ていた例の彼女が
「彼氏さんて、この近所に住んでるんやろ? いっぺん行ってみたいわぁ」
 と言い出し
「じゃ行こうか」
 と星来が答えたことで、二人は家を出た。


 ミノルは先日遅くまで起きていたため、その日は昼過ぎまで寝ていた。

 ピンポピンポピンポーン

 チャイムを連打されて目が覚めるミノル。時計を見ると午後一時半だ。
「もうこんな時間か、じゃあ、そろそろ起きるかな……」

 ピンポピンポーン

「はいはい、解ってますって。いま開けますよぉ」
 いいながらドアを開けると、いきなり部屋に飛び込んでくる人物。
「ミノル! しばらく泊めてもらうからね!」
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