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第六章「ふぅ〜ん、もっとイケてると思てたのに、意外やわぁ。見た目平凡……、というか並の下ってところかなぁ」彼女はミノルをしみじみと眺めつつ言った。 「おいおいおい、なんだ、このいきなり失礼な女は」 ミノルは彼女を指差しつつ星来に聞いた。 「そっちこそ人を指差して失礼な男やなぁ」 と彼女。文字にするとかなりきつい事を言っているようだが、悪気は全く感じられない。 「友達だから、あまり失礼なことするなよ。なんかあったら鉄拳制裁だからね」 と星来は釘を刺した。 終電は既に過ぎていたので、タクシーを拾う三人。彼女は星来とミノルに気を遣ってか、助手席に座った。 |
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