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第六章

「じゃあなに? 店をラブホ代わりにしてしっかり楽しんだゆうこと? バレたら罰金やで?」
「いや、ゲームボーイしてた。店でのサービス全く無しで。客である自分が楽しんだら内容はどうあれ仕事をこなした事になるとか言ってた」
 彼女の目がさらに丸く大きく見開かれた。
「理解あるどころか出来た人間やわ。私の彼氏に爪の垢でも飲ませてやりたいわ」
 星来はミノルのことを褒められて嬉しくなっている自分に気付いた。
「ま・まあ、その話はおいておいて、こんな時間まで残ってどうしたのかな?」
「一緒に帰ろうと思って待っててん。でもラストの客が彼氏ゆうことは、そっちと一緒に帰るんかな? 私はお邪魔虫になるなぁ」
 彼女の言うとおり、ミノルは外で待っていると言っていたのだが、星来は
「じゃあ三人で帰ろうか。途中までは一緒だよね」
 と言った。
「ええの? 彼氏さん見てみたいなぁ」






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