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第五章

 数日後、ミノルが自分の家でくつろいでいると、いきなりドアが開けられ、星来がズカズカと上がりこんできた。
「な・なんだよ?」
「なんだよじゃない! お返しは六万だって言っただろ!? CD一枚でごまかしやがって!」
 そういえばあの日は三月十四日だったっけ。ミノルはそのとき初めて思い出した。
「い・いや、本当に六万のCDだって。パチンコの景品、それ取るのに六万かかった」
「嘘言うな!」
 星来の手加減無しの上段回し蹴りがミノルの側頭部にモロにヒットした。
 薄れゆく意識の中で
「もう二度とこいつにはなにもやらん」
 とミノルは思った。








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