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第四章

 二人は以後全く口は聞かない。が、他に席も空いてるのに電車の中ではぴったり寄り添うように隣同士に座っていた。ミノルは付き合っているというゲームの演出のために星来がそうしてるんだろうと解釈した。

 駅に着いてそれぞれの出口に向かうときに
「じゃ」
 と星来。ミノルは軽く手を上げて
「おう、またな」
 と答えた。

「またな……? アイツが私に対してまたなだって?」
 なぜか少し嬉しくなり顔がほころぶ星来。

「しまった! なんで俺、またな、なんて言ってしまったんだ!? ……ま、いいかあいつも聞き流してたみたいだし……」
 ミノルはブツブツ言いながら家路に向かった。



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