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13R 他団体

 などと話してるところに
「あら、沙希じゃない」
 という声。振り向いてみると、見た目にはスマートだが、おそらく何か格闘技をしていると思われるほどいい体をしている女性が立っていた(素人目には普通のねえちゃんのように見えるかもしれないけど、曲がりなりにもこの世界の住人である私には解った)。鎖のアクセサリーをチャラチャラさせた革ジャンにジーンズという出で立ちで、ハードロックかヘヴィメタルのバンドでもやっていそうなファッションだ。身長はおそらく沙希さんと同じくらいだろう。
「み・美幸!」
 沙希さんは目を大きく見開いて驚きの声を上げる。
「ったくぅ、どうしてよりにもよって隣の席なワケ?」
 それにしても、お互い呼び捨てで言い合うという事は、かなり親密な仲なのかな?
「中谷さん、あの人は……?」
「沙希さんと同期でNJWPに入団したけど、今は移籍してジャパンレディースのトップを張っている長谷川美幸選手」
 やっぱり同業者……か。同期だから呼び捨てで言い合ってるわけか。
「あら、この娘が沙希が発掘してきたっていう、期待の大型新人ね」
 いきなり話を振られて私は面食らう。
「どう? ウチに来たら酒も煙草も、もちろん恋愛もオッケーよ。三禁なんて古い古い、あんなの時代錯誤よ」
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