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6R 前座戦線

「タッちゃんにサインした人は将来トップレスラーになれるってジンクスもあるらしいよ。新人の沙希さんのサイン持ってる事でそれは証明されたね」
「じゃあ、中谷さんもサイン頼まれた事あるんですね? 柔道で負け無しの実績を持ってプロレス入りしたんですから」
 ……。中谷さんの動きが止まった。
「私は強くなれないってかーッ!」
 と、いきなり大声を上げたと思ったら
「会場にいるはずだから探してブッ殺してやる!」
 と叫びながら控室を出ようとする中谷さん。
「ダメですよ! 松田さんならともかく中谷さんがファンを暴行しても会社に迷惑かけるだけですよー!」
 私が慌てて制止しようとするところを脇から
ださ
 という声。見るまでも無く声の主は如月晶。私より先に中谷さんが反応した。
「晶ちゃん、私もギャルしてたから解るんだけどさ、そういう態度してたら……」
センパイうざい
 ……一応私達を先輩だと認識はしてるみたい。
「あ・あの、晶ちゃん? 私達のことダサイってどういうとこかな? 参考程度に教えてくれない?」
 私の問いに彼女は
その服
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