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第四話「テストはお任せ」「なんと今回のテストでは、学年でただ一人、全教科満点が出た。それもこのクラスだ。中村春美!」「へ? ……あ、は・はい!」 いつもいつも、テストの順位はクラスどころか学年全体でも下から数えた方が早いあたしが、いきなりトップになってしまった。もちろんカンニングなんてやってない。ただ、拡大解釈したらこれも一種のカンニングになるのかもしれないんだけど……。 二週間前。佐藤先生は、全教科分の手製の特製問題集を持ってウチに来た(前回の話の十五冊は市販品だった)。 『家庭教師の契約では英語だけだったけど、前に全教科九十点以上取らせると言ったからね。一応言ったことには責任取らせてもらうよ』 「はあ……」 『教科書とか見てもいいから、とにかく全ての解答欄を埋めること』 「はあ……」 じっとあたしの顔を見る先生。やめてよ、いくらあたしが可愛いからって。 『なにさっきから気の無い返事してるの? 返事は「はい」でしょ?』 あ、そっちか。だよねえ、そんな事だろうと思ったよ。 「はぁい……」 |
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