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17R ベルト流出

「そういう意味じゃないよ。そうだとしたらあまりにも大人気ない発言じゃない? ま、勝負の世界は何が 起こるか解らないから、絶対勝つなんて言わないけど、でも負けるつもりでリングに上がるバカはいない からね。次やる時も勝つ自信を持って望むのは確かだよ」
「それでは、次回の対抗戦は、ジャパンレディースに乗り込んでリターンマッチということでよろしいでしょ うか?」
「ううん、ウチの中にも、今日の対抗戦に出たかったけど試合数の関係で出れなかった選手がたくさん いるから、次の対抗戦は今日出れなかった選手をたくさん出していこうと思うの。そういう訳で、次回の 対抗戦は私は休むわ。そのかわり美幸に挑戦するのは、今日セミで試合した森山美佳選手にします。 今決めました。マッチメーカー権限を行使するので、決定したと思っていいですよ」


 沙希さんのインタビューを控室のモニターで見ていた森山さんは一瞬目を大きく見開き、そして、フッと 笑みを漏らした。
「沙希ちゃん、やってくれるね……」

 森山さんはあまり自己主張しないタイプなので、ベルトへの欲も見せた事が無い。そのためポジション 的にはナンバーツーの位置にいるけど、その実力が折り紙つきなのは誰もが認めるところだ。実力でラ ンキングを決めたとしたら、本来ならNJWPのエースの位置にはいるはずの人なのだ。

「これはすごく重いもの背負わせてくれるね……」
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