もどる

拾壱:ムカつく客(コンビニ編)

「ちょっと置かせてね」
 年の頃40代後半から50代にかけてだろう、いわゆるオバサンがレジカウンターに商品を並べた。そして自分は店内に戻り、品物を物色しはじめる。
 いつのまにかカウンターはそのオバサンの買おうとしている商品で一杯になった。
 もう一つのレジは他の客が精算していて、その後ろにも何人か並んでいた。
 彼は並んでいる客に
「こちらにどうぞ」
 と声をかけ、オバサンの荷物を少しずらした。
 その時
「勝手に動かさないでよ!」
 と、オバサンが血相を変えて叫ぶ。彼は少しムッとしたが、営業スマイルで
「申し訳ございません。ですが、他のお客様もありますので…」
 と答えた。
「他の客と私とを差別するの、この店は!?」
 オバサンはキレた。しかしどう考えても逆ギレだ。

 プチッ

 彼の理性も、キレた。
あとがき